「建国記念日って、そもそもどんな意味があるの?」と思ったことはありませんか?
毎年訪れる2月11日ですが、その由来や意義を詳しく知る機会は意外と少ないものです。
実は、この日はただの祝日ではなく、日本の歴史や文化に深く結びついた特別な日です。なぜこの日が選ばれたのか、その背景にある神話や歴史的な出来事、そして名称に込められた思いを知ると、建国記念日がもっと身近に感じられるでしょう。
この記事では、建国記念日の由来や意味を分かりやすく解説します。
この記事を読むことで、日本の歴史への理解が深まり、建国記念日に込められた想いを再発見できるはずです。さあ、一緒にその秘密を探りに行きましょう!
目次
建国記念の日について
建国記念の日は、日本が形作られる基盤が確立されたことを祝うため、1966年に定められた国民の祝日のひとつです。
この日には「建国の意義を振り返り、国を愛する心を育てる」という理念が込められています。
先人たちが築き上げた日本の精神や歴史への感謝を胸に、文化や伝統を重んじながら国の未来を考える日とされています。
つまり、日本という国の誕生を想い起こし、国への愛情と誇りを再確認する日ともいえるでしょう。
2月11日に定められた背景
この祝日は、毎年2月11日に固定されています。
通常の祝日が月曜日に移動される「ハッピーマンデー」の対象とはならず、必ずこの日に行われます。
2月11日が選ばれた背景については、この日が明治時代から深い由来を持つことが関係しています。
建国記念の日の起源
建国記念の日のルーツは、かつて「紀元節」と呼ばれていた祝日です。
この紀元節は、神話に登場する初代天皇・神武天皇が即位した日を祝うものとして明治時代に定められました。
古事記や日本書紀では、神武天皇の即位は紀元前660年1月1日(旧暦)とされており、日本の建国を象徴する日とされています。
奈良県橿原市には、神武天皇が橿原宮で都を開いたとされる伝説が残っており、橿原神宮がその地に建てられています。この地は、日本の文化と歴史が始まった象徴的な場所ともいえるでしょう。
紀元節から建国記念の日へ
戦後、日本を占領していたGHQの方針により、1948年に紀元節は一度廃止されました。
しかし、国民の間でこの日を復活させる声が高まり、議論を重ねた結果、建国記念の日として新たに制定されました。
こうして、伝統を重んじながらも新たな形で歴史と未来をつなぐ祝日が誕生したのです。
建国記念の日と建国記念日の違い
「建国記念の日」という言葉に親しみがある一方で、「建国記念日」という表現を耳にしたり混同したりした経験はありませんか?
この二つの名称には明確な違いがあり、それぞれの背景に理由があります。
「記念日」ではなく「記念の日」とされているのは、日本の建国にまつわる正確な日付が定かではないためです。
建国記念の日は、もともと神武天皇の即位を祝う「紀元節」に由来していますが、神武天皇の実在や日本の建国がいつ行われたかを裏付ける歴史的な証拠は見つかっていません。
古事記や日本書紀の神話に基づいて語り継がれてきた日本の建国は、アメリカやフランスのように日付が明確な独立や革命とは異なります。
こうした背景から、具体的な建国日を祝う「記念日」という形ではなく、建国そのものを想い感謝する日として「建国記念の日」という名前が採用されました。
これは、日本の歴史的曖昧さを受け入れながらも、建国の意義を広く伝えるための工夫といえるでしょう。
当日の過ごし方
建国記念の日をどう過ごすべきか迷う方もいるかもしれません。この特別な日には、全国各地で関連行事が催されます。以下では、具体的な過ごし方や行事をご紹介します。
神社の祭典に参加する
建国記念の日は、初代天皇とされる神武天皇が即位した日を由来としています。そのため、多くの神社で祭典が行われます。特に有名なのは奈良県の橿原神宮や縁結びで知られる出雲大社です。
出雲大社では参拝者にお餅が振る舞われるなど、多くの人々が訪れます。地方の神社でも式典が行われることがあるので、近隣の神社の予定をチェックしてみましょう。
奉祝パレードを観覧する
東京都では「日本の建国を祝う会」による奉祝パレードが行われます。このパレードは、神宮外苑いちょう並木から表参道を通り明治神宮前に至る華やかなイベントです。
吹奏楽やチアリーディングのパフォーマンスも楽しめるため、寒さ対策をして訪れてみるのも一興です。
歴史や神話を振り返る
建国記念の日を機に、日本の初代天皇である神武天皇について調べてみるのも良いでしょう。
日本書紀に記された「神日本磐余彦天皇」という名や、伝説の八咫烏(やたがらす)が神武天皇を導いた話など、興味深い歴史と神話に触れることで日本の成り立ちに思いを馳せることができます。
建国記念の日は、日本という国の歴史や文化を改めて感じ、未来への希望を持つ大切な日です。それぞれの過ごし方でこの日を深く楽しんでみてはいかがでしょうか。
世界の建国記念日
多くの国では、国家の設立や独立を記念する「建国記念日」にあたる日が設定されています。日本以外の100以上の国が、明確な日付を持つ建国記念日を祝っています。以下に、いくつかの国の例を挙げて紹介します。
アメリカ「独立記念日」
アメリカでは、7月4日が「独立記念日」として知られています。この日は1776年に独立宣言が署名されたことを記念しており、「インデペンデンス・デイ」とも呼ばれています。
一週間にわたって花火や音楽イベントが全国で催され、ニューヨークでは恒例のホットドッグ早食い大会も行われます。このイベントは、日本人参加者が注目されることもあり、夏の風物詩として定着しています。
フランス「革命記念日」
フランスでは、7月14日が「革命記念日」として祝われています。この日は1789年のバスティーユ牢獄襲撃に端を発するフランス革命を記念する日で、日本では「パリ祭」としても知られています。
パリでは軍事パレードや花火大会が開催され、フランス全土でさまざまな祝賀行事が行われます。
オーストラリア「オーストラリア・デー」
オーストラリアの建国記念日は1月26日の「オーストラリア・デー」です。この日はシドニーを中心に花火やフェリーレースなどが行われ、全国的に祝われます。
一方で、英国による占領の始まりを記念する日でもあるため、先住民のアボリジニに対する歴史的迫害を考えると、この日に複雑な感情を抱く人もいます。
ハンガリー「聖イシュトバーンの日」
ハンガリーでは、8月20日が「聖イシュトバーンの日」とされています。この日は初代国王イシュトバーン1世がキリスト教への改宗を通じて王国を築いたことを記念するものです。
首都ブダペストやドナウ川周辺で花火が打ち上げられ、伝統的な料理や文化行事が楽しめます。
中国「国慶節」
中国では10月1日が「国慶節」とされ、1949年に中華人民共和国が成立したことを祝います。この日を含む約1週間が大型連休となり、全国で花火やパレードが行われます。
日本でも横浜中華街などで獅子舞やパレードなどが催され、この祝賀ムードを感じることができます。
各国の建国記念日は、その国の歴史や文化を深く反映しています。それぞれの背景に思いを馳せると、新たな発見があるかもしれません。
まとめ|建国記念日の由来と意味を知り、日本の歴史に触れよう
建国記念日は、日本の歴史や文化を再確認し、国への思いを育む大切な日です。
由来は、初代天皇とされる神武天皇の即位日「紀元節」にさかのぼり、古代から続く神話や伝承が背景にあります。その後、時代の変遷を経て1966年に現在の「建国記念の日」として制定されました。
この日は、日本という国が歩んできた長い歴史や文化の重みを感じられる日でもあります。例えば、神社の奉祝式典に参加したり、日本の建国にまつわる神話を学ぶことで、私たちのルーツを知るきっかけとなるでしょう。
建国記念日の意味を深く理解することで、日々の生活の中で日本の魅力を再発見できます。この機会に、ぜひ日本の歴史や文化に触れてみてはいかがでしょうか?